本ページは、講座「k-004:トヨタ生産方式基礎講座~中級編~ 第1章:標準作業とは」の学習ページです。標準の無いところには改善はないと言われます。第1章では、標準作業の定義と目的、標準作業の3要素である「タクトタイム」、「作業順序」、「標準手持ち」とは何かについて解説しています。

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第1章:標準作業とは ⇒ このページはココ
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第3章:見かけの能率向上と真の能率向上 ※無料会員以上限定
第4章:省力化、省人化、少人化の違い
第5章:稼働率と可動率の違い
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第1章目次

第1章では、下記の順で学習を行ないます。

1.標準作業の定義と目的
2.標準作業の3要素とは?(タクトタイム、作業順序、標準手持ち)
3.標準作業と作業標準の違い
4.第1章まとめ

1.標準作業の定義と目的

まずは、「標準作業の定義と目的」 についてです。

標準作業とは

標準作業とは、

人の動き、モノ、設備の、最も効率の良い組合せを考え、

良い品物を、より早く、安全に、ムダ無く造るための作業方法のことです。

標準作業を構築し運用する目的

標準作業を構築し、運用する目的は、大きく分けて2つあります。

1つ目は、モノの造り方のルールの明確化です。
標準作業が存在することで、モノの造り方が人によって異なる等、作業方法や管理方法のバラツキによって生じうるムダを最小限にできます。これは能率の向上に繋がります。

2つ目は、改善のツールとしての活用です。
ムダムラムリを見つける、正常と異常を区別する等、改善のツールとして活用することが出来ます。
「標準の無い所に改善は無い」と言われるように、標準作業は、何が問題なのかを判断する基準になるのです。

2.標準作業の3要素とは?(タクトタイム、作業順序、標準手持ち)

次に、「標準作業の3要素とは」 について説明します。
標準作業の3要素とは、

タクトタイム、作業順序、標準手持ちの3つです。

この3要素が揃っていないものは、いくら作業手順書が存在していたとしても、標準作業とは呼びません。
ではそれぞれの要素の概要について確認していきましょう。

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タクトタイム

要素の1つ目は、タクトタイムです。

タクトタイムとは、毎日の生産の中で製品1台あるいは部品1個を「何秒で造らなければならないかという時間」のことを言います。
作業を行なう際の1サイクルの時間を、このタクトタイムに合わせていくことが改善のアプローチとして非常に重要になります。

タクトタイムの計算式は、「稼働時間÷必要数量」となります。
タクトタイムは、余裕率は見込まずに計算をします。

では、例題でタクトタイムを計算してみましょう。

計算の前提条件として、
・1日の稼働時間が480分
・必要数が1000個とします。
それでは、10秒間で計算してみてください。

正解は、このようになります。この例の場合、約28.8秒がタクトタイムであり、この時間で1個造ればよいことになります。
実際には、付帯作業など、サイクル外のものも発生してくるため、実際のサイクルタイムはもっと短く設定していかなければいけません。
ただし、あくまでもサイクルタイムとタクトタイムがイコールになるように、付帯作業なども改善を進めていくことが大切です。

作業順序

要素の2つ目は、作業順序です。

作業順序とは、材料から製品が完成するまでのプロセスにおいて、作業者がモノの運搬、機械への取付け取外し、加工・組立等の作業を「最も効率的に行なう」ための順序のことです。

作業順序は、現時点で最も効率的な作業の順序が決まっており、

このイメージ図のように、①⇒②⇒③ という、誰でも同じ作業が出来るような順序に落とし込まれていることが大切です。

標準手持ち

要素の3つ目は、標準手持ちです。

標準手持ちとは、同じ手順で繰返し作業が出来るための必要最小限の手持ち(工程内の仕掛品)のことです。
「これより多くても少なくてもいけない」数量を分析し、設定することが大切です。

・標準手持ちは、レイアウトや作業順序を考慮し決定します。
・決められた標準手持ちに達したら、作業を止めるというルールが必須です。いくら手待ちが発生しようが、標準手持ち以上造ってはいけません。

なぜならば、標準手持ちの設定と徹底により、造りすぎのムダが無くなり、作業ロスが一目で判るようになるからです。
手待ちを隠そうと標準手持ち以上のモノを作っていると、問題が隠れてしまい、改善が遅れてしまいますので、絶対にやってはいけません。
以上が標準作業の3要素となり、標準作業を構築していく際の基本となります。確実に覚えておくようにしましょう。

3.標準作業と作業標準の違い

では続いて、「標準作業と作業標準の違い」についてです。
よく混同されている方が見受けられますが、標準作業と作業標準は別のものです。

標準作業とは、この講義で学習したように、“タクトタイム”、“作業順序”、“標準手持ち”の3要素を満たした作業のことです。
基本として、監督者自身が作成し、作業者に指導して守らせるものとなります。

一方で、作業標準とは、標準作業を行うための諸条件のことを言います。
作業を行なう上での経済的な条件を標準として決めたもののことなのです。例えば、切削速度、送り、工具の形式・形状、切削油の種類等がこれにあたります。

標準という単語と作業という単語の間に、「の」 を入れるとイメージしやすくなります。

「作業の標準」は、つまり、作業をするための“標準”のことです。
「標準の作業」は、つまり、標準的に行なう“作業”のことです。

わからなくなった時は、「の」 を入れて思い出すようにしましょう。

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4.第1章まとめ

最後に、第1章のまとめをしましょう。
第1問、標準作業は、なぜ必要なのでしょうか。
正解は、モノの造り方のルールを明確化し、改善のツールとして活用するために必要です。
第2問、標準作業の3要素とは何でしょうか。
正解は、タクトタイム、作業順序、標準手持ちの3つです。この3要素が揃っていないものは、標準作業とは呼びません。
第3問、標準作業と作業標準の違いは何でしょうか。
正解は、標準的に行なう「作業」、作業を行なうための「標準」という違いがあります。
作業そのものを指すか、作業の諸条件を指すかの違いです。
忘れた時は、標準という単語と、作業という単語の間に、「の」 を入れて読んでみましょう。

以上で、「トヨタ生産方式基礎講座 中級編 第1章:標準作業とは」の講義を終わります。
引き続き、「第2章:人の「働き」と「動き」の違い」の学習を進めていきましょう。

「トヨタ生産方式基礎講座~中級編~」では、今や生産活動の基本中の基本と言ってよい存在であるトヨタ生産方式について解説しています。標準作業や、省人化と少人化、稼働率と可動率の違い、後工程引取り生産の成立条件等の基本について学習していきましょう。

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