ロスゼロ必達!TPM基礎講座

ロスの考え方と管理方法(前編)【ロスゼロ必達!TPM基礎講座:第2章】

TPMでは、故障は起こるものではなく、人間が起こすものと考えます。第2章では、設備の7大ロス、管理指標、故障発生のメカニズム、ロスゼロへの方向性について解説しています。

第2章:ロスの考え方と管理方法

◆カイゼン講座:TPM基礎講座◆

本講座では、ロスの考え方を初めとして、指標のつくり方、組織としての活動の進め方等について学習を進めていきます。
TPM活動を進めていくための基礎知識の習得に向けて、確実に学習をしていきましょう。

第1章:TPMの概要
第2章:ロスの考え方と管理方法 前編 ⇒ このページはココ
第2章:ロスの考え方と管理方法(後編) ※無料一般会員限定
第3章:ロスを減らす活動 ※無料一般会員限定
第4章:ロスを防ぐ活動 ※法人会員限定
第5章:全員参加でのTPM推進 ※法人会員限定

第2章:ロスの考え方と管理方法 目次

  1. 設備7大ロスと管理指標
  2. 指標計算の練習をしよう!
  3. 前編まとめ
  4. 故障発生メカニズム
  5. 設備ロスの種類
  6. ロスゼロに向けたアプローチ
  7. 後編まとめ

動画講義

学習スタート!

目次TPMの概要-スライド5

第2章 前編では、次の3項について学習を行ないます。

1.設備7大ロスと管理指標
2.指標計算の練習をしよう!
3.前編まとめ

1.設備7大ロスと管理指標

第1章のおさらいロスの考え方と管理方法-スライド5

第1章において、生産活動における16大ロスを学びました。

第2章の前編では、この中の「設備の効率化」に関するロスと管理指標について詳細を確認していきます。

設備の7大ロスを低減させ3つの指標を向上させるロスの考え方と管理方法-スライド6

設備の効率化を阻害するロスについて確認していきましょう。

操業できる時間に対して、お客様からの受注状況により、ラインへ掛かる負荷は変動しますが、負荷が少ない場合は、計画停止をしなければなりません。
従って、操業時間から負荷時間を引いたものが計画停止ロスとなります。

そして、設備に負荷を掛けた時間である「負荷時間」の中には、設備が止まっていた「停止ロス」が存在します。
例えば、故障、切替え調整、治具交換、立上げ、清掃、点検、指示待ち、材料待ち、配員待ち、品質確認待ち等です。
負荷時間から停止ロスを引いた時間が、「稼働時間」となります。

更に、稼働時間の中でも、設備が本来の性能を十分に発揮できない「性能ロス」が存在します。
チョコ停、空転ロス、速度低下ロスが該当します。
稼働時間から性能ロスを引いた時間が、「正味稼働時間」です。

また、正味稼働時間の中でも、不良を造ってしまっていた「不良ロス」が存在します。
不良手直しロスとなります。
最終的に、正味稼働時間から不良ロスを引いた時間が「価値稼働時間」となり、この時間だけが付加価値をあげていた時間なのです。

以上で挙げたロスの中で、この赤枠で囲った部分は、設備の7大ロスと呼ばれています。

なお、設備管理指標としては、設備総合効率というものを使います。

設備総合効率は、
時間稼働率×性能稼働率×良品率
で計算されます。

設備の7大ロスを低減させ3つの指標を向上させる。これが設備を使ってモノを造る職場の大命題なのです。

アプローチが異なる3つの指標を区別して管理するロスの考え方と管理方法-スライド7

では、時間稼働率、性能稼働率、良品率について詳しくみてみましょう。

時間稼働率は、稼働時間を負荷時間で割ったものです。
どれくらいトラブルが無く、設備を動かすことができたかを表します。

性能稼働率は、正味稼働時間を稼働時間で割ったものです。
どれくらい設備の性能を発揮させることが出来たかを表します。

良品率は、価値稼働時間を正味稼働時間で割ったものです。
良品をどれくらい造れたかを表します。

これらのアプローチが異なる3つの指標を区別して管理する必要があるのです。

ケーススタディ!ロスの考え方と管理方法-スライド8

ではここで、ケーススタディです。
次の状態は、設備のどの指標が変化するでしょうか?

◆第1問、加工中に不良が出てしまうので、スピードを落として動かした。
⇒この場合は、本来の設備の性能を抑えることになりますので、性能ロスが発生し、性能稼働率が低下します

◆第2問、いつもより切替時間が余計に掛かってしまった。
⇒この場合は、切替調整ロスの発生により、時間稼働率が低下します。

◆第3問、加工したモノがいつもより多く不良ではじかれた。
⇒この場合は、良品率が低下します。これは簡単ですね。

◆第4問、加工中にチョコ停が頻発し、必要数に達しなかった。
⇒この場合は、設備の短時間停止であるチョコ停が起こることで、設備の性能を低下させることになりますので、性能稼働率が低下します。

2.指標計算の練習をしよう!

問題!ロスの考え方と管理方法-スライド10

次の条件における、各種設備指標を計算してみましょう。

・1日の操業時間は8時間の会社です。
・負荷は比較的多めで1時間残業で操業しています。
・本日の加工機Aの設備停止は次の通りです。
・設備のドカ停が75分、刃具交換が10分、設備立上げ時間が15分。
・なお、チョコ停が何度かありましたが、詳細の時間は不明です。
・加工数は200個、そのうち不良は5個、つまり良品は195個でした。
・製品1個の基準サイクルタイムは120秒です。

この条件における、この日の加工機Aの時間稼働率、性能稼働率、良品率、設備総合効率を求めてみましょう。

Answer !!ロスの考え方と管理方法-スライド11

それでは、計算方法を確認していきましょう。

まず、負荷時間は、定時の8時間に残業の1時間を加え、9時間です。
分に直すと、540分ですね。

次に、停止ロスですが、設備のドカ停、刃具交換、設備立上げ時間を合計すると100分になります。
よって、稼働時間は、負荷時間の540分から停止ロスの100分を引いて、440分です。

次に、正味稼働時間ですが、加工数200個、加工サイクルタイム2分なので、400分となります。
性能ロスは、稼働時間440分から正味稼働時間400分を引いて、40分です。
40分に相当する時間が、本来の設備の性能を発揮出来ていなかった時間ということですね。

次に、価値稼働時間ですが、不良5個を引いた良品数195個にサイクルタイム2分を掛けて、390分です。
不良ロスは、5個分になるので、10分となります。

以上の数字から、各種指標を計算してみましょう。
時間稼働率は、440/540で81.5%、
性能稼働率は、400/440で90.9%、
良品率は、390/400で97.5%、
設備総合効率は、3つを掛け合わせ、72.2%となります。

いかがでしょうか。
各種指標の意味を理解して、計算式に沿って計算すれば、それほど難しくないですね。

3.前編まとめ

ロスの考え方と管理方法-スライド13

第1問、設備7大ロスとはどんなロスでしょうか。

⇒停止ロスである、故障ロス・切替調整ロス・治具交換ロス・立上りロスの4つと、
性能ロスである、チョコ停空転ロス・速度低下ロスの2つと、
不良ロスである、 不良手直しロスの7つが設備7大ロスとなります。

第2問、設備総合効率とは、どんな指標で構成されるでしょうか。

⇒時間稼働率、性能稼働率、良品率の3つの指標で構成されます。

第3問、性能稼働率はどんな指標でしょうか。

⇒どれくらい設備の性能を発揮させることが出来たかを表す指標です。
チョコ停の発生や速度低下等により低下してしまいます。
時間稼働率、良品率についても合わせて覚えておきましょう。


以上で、「ロスゼロ必達!TPM基礎講座 第2章:ロスの考え方と管理方法 前編」の講義を終わります。
このコンテンツが、あなたの今後の活動に役立つことを、心から願っています。
引き続き、その他の講義も是非ご覧ください。

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