【QC検定学習ページ】当たり前品質と魅力的品質の違いを理解しよう!
当たり前品質と魅力的品質の違い
製品の品質は、当たり前品質と魅力的品質に分けて考えることができます。
当たり前品質とは、お客様が「この製品は最低限この品質を満たしているはずだ。」「この製品はこの品質を持っていて当たり前だ。」と思っている品質のことです。例えば、自動車であれば、「安全に走行することができる」といった品質となります。当たり前品質が満たされていても、お客様は特に満足を感じることはありません。ただし、満たされていないと不満を感じる要因となります。
一方、魅力的品質は、例えば自動車であれば「走行性能が高く、運転していて楽しい」「内装がおしゃれでデザイン性が高い」というように、満たされていなくても特に不満の要因にはならず、満たされることでお客様の満足に繋がる品質です。
魅力的品質を向上させるために必要なこと
日本の製造業は技術力で優位に立ち、世界をリードしてきました。特に、お客様の要望どおり正確に製品を造り、不具合なく納品できることは日本の製造業の大きな強みです。言い換えると、当たり前品質を満たす力が優れているということができます。
しかし、昨今では先進国だけでなく途上国の工場もレベルが上がり、当たり前品質を満たすだけでは差別化が難しくなってきました。現代の競争に勝つためには、当たり前品質を満たしていることは大前提で、その上で魅力的品質をどのくらい高められるかが重要となってきているのです。
お客様によって何に魅力を感じるかは異なります。従って、魅力的品質を高めるためには、お客様が何に魅力を感じるか、何を望んでいるかをより詳しく知る必要が出てきます。当然ながら、自社内だけを見て改善しても魅力的品質を高めることはできません。魅力的品質を高めるには、顧客に対する深い洞察や徹底したヒアリングに加え、突拍子のないアイデアでも採用する風土をつくることが求められます。全社一丸となってについて、どのような価値をつくり込めばよいのか考え抜いていくことが現代では重要となっているのです。
QC検定対策にも最適!品質管理の基礎知識 記事一覧
品質の概念
※記事更新中!全て揃うまでもう少々お待ちください!1.品質の定義
2.要求品質と品質要素
3.ねらいの品質とできばえの品質
4.品質特性,代用特性
5.当たり前品質と魅力的品質
6.サービスの品質,仕事の品質
7.社会的品質
8.顧客満足(CS)、顧客価値
