品質の定義と品質管理

品質管理の歴史【品質の定義と品質管理】

品質管理の歴史【品質の定義と品質管理】の学習ページです。品質管理は、元々はアメリカから日本に持ち込まれたものですが、今や日本は品質においては世界をリードする存在になりました。本ページでは、どのような遷移をたどり日本の品質が世界のリーダーとなっていったのか、品質管理の歴史について学習を進めていきましょう。

◆品質の定義と品質管理 ~品質管理の基礎知識~ ◆

1.品質とは
2.総合的な品質QCDと狙いの品質
3.QCD+PSME
4.ばらつきと品質
5.不適合・不適合品とは
6.品質管理とは
7.品質管理の歴史 ⇒ 本ページはココ


7.品質管理の歴史

1940年代:アメリカの品質管理(Quality Control)が日本へ

品質管理の歴史-スライド1

◆1946年
ご存知の通り、日本は第二次世界大戦に敗戦しました。
敗戦後、連合国軍司令部(GHQ)は占領行政を行いますが、その際日本の通信施設での故障が頻発します。そこで、通信状況の改善が必要になります。
そこで呼ばれたのが、アメリカのウエスタン・エレクトリック社に勤める品質管理の技術者です。主に電気通信機器メーカーを対象に、品質管理の指導を推進していきました。

これが日本における品質管理の始まりと言われています。この時の品質管理の考え方は、電気通信機器メーカー以外の他業種にも拡大し、日本の製造現場に浸透していったのです。

◆1949年
工業標準化法が制定され、日本工業規格(JIS)が誕生します。

1950年代:日本でQCの導入と普及へ

1950年代になると、徐々に第二次世界大戦後の混乱も収束に向かいます。朝鮮戦争も勃発したことから、軍需関連商品の特需もあり日本経済が復興に向かっていきます。
しかし、旺盛な需要の反面、日本製の製品は、故障や不良品が多く、「安かろう悪かろう」と揶揄される時期でもありました。
当時は、購入する製品に問題が無いかを店先で店員が確認して顧客に販売する一般的で、今では考えられない状態でした。

◆1950年頃 
この頃、アメリカのデミング博士(W.E.Deming)が何度か来日します。
そして、統計的品質管理(SQC:,tatistical Quality Control)の講演を行い、「管理図」や「抜き取り検査」等の統計的手法を丁寧に指導してくれます。
管理のサイクルであるPDCAの考え方の重要性も説いています。デミング博士は、現在では、「日本の品質管理の父」と呼ばれています。

◆1951年
日本科学技術連盟によって、品質管理のデミング賞が創設されます。ここから、品質管理が普及していく土台がを確立していきました。
※デミング賞についてはこちらから

◆1954年
アメリカのジュラン(J.MJuran)がQCとSQCを明確に区別したことにより、製造や検査の範囲に限定されていた品質管理の考え方を経営全体に拡大します。

◆1958年
渡米した日本のQCチームが、ファイゲンハウム博士(A.V.Feigenbaum)によって提唱された「全社的品質管理(TQC,Total Quality Control)」を持ち帰ります。そして、QCサークルが誕生し、日本の品質が飛躍的に向上するきっかけとなります。

1960年代:日本的なQCが発展へ

品質管理の歴史-スライド2

この時代になると、貿易の自由化により、開放的な経済へ向かっていきます。品質管理の対象も広がっていき、SQCからTQCへと発展をしていきます。

◆1962年
日本科学技術連盟にQCサークル本部が設置され、QC活動の推進がスタートします。日本電電公社にQCサークルが誕生したのもこの時です。

◆1965年
日本電気が、アメリカのZD運動を導入し、日本に合う形に修正しました。

1970年代:日本式の品質管理が世界に注目

◆1978年
第二次石油危機を契機に、全社的品質管理(TQC)を加速させる企業が増加していきました。この時には、方針管理の重要性も高まったことで、TQCの大きな柱となります。

◆1979年
品質の高い日本の製品が世界的に注目を受け始めます。日本の品質管理だけでなく、ものづくりそのものに関心が寄せられました。
この年には、のハーバード大学のヴォーゲル教授が「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という書籍を発売し、世界的名ベストセラーになりました。この著書は、日本におけるものづくりの大きな変貌を分析し、アメリカにおいても改革を呼びかけるものだったと言われています。

1980年代:日本式が世界へ

TQCの強みが生かされたmade in JAPAN製品が世界をリードするようになります。この時の日本の国際競争力ランキングでは、1986年から1993年まで7年間1位に輝いています。
また、フィッシャーによって始められた実験計画法が、田口博士によって改良されます。これがタグチメソッドという名で、日本国内だけでなく、世界的に活用されるようになります。

◆1987年
品質システムの国際規格であるISO9000シリーズ(ISO:International Organization fot Standardization 国際標準化機構)が制定されます。
ISOは、品質システムを第三者の機関が審査する国際的に認められた品質システムで、国際間の取引をスムーズにする共通の基準がISO規格です。

1990年代:国際的な品質保証システムへ

◆1995年 
製造物責任法(PL法)が制定され、製造物の欠陥により人の生命、身体又は財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定められました。
これにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与するこがを目的とされています。

1960年代:日本的なQCが発展へ

品質管理の歴史-スライド3

そして、これからの時代です。

今や品質管理はやって当たり前の時代です。どこまで高いレベルで実行できるかが重要となります。

これまで蓄積してきた日本の品質管理の功績を守り、そして発展させていく責任がこれからを創っていく我々にはあります。

決して衰退することなく、これからも日本の品質管理を発展させ、世界をリードしていく存在であり続けられるよう、ものづくりに関わる全ての人が日々考えて行動していかなければなりませんよね!

【参考文献】
・品質管理がわかる本 (著者:佃律志 日本能率協会マネジメントセンター)
・品質管理の仕事がわかる本 (著者:坂田慎一 同文館出版)
・品質管理の発展の歴史的経緯(著者:東條徹男)
・品質管理の歴史的展開-日本版TQMを中心に-(著者:鐘亜軍)
・図解よくわかるこれからの品質管理 (著者:山田正美 同文館出版)


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