ばらつきと品質【品質の定義と品質管理】の学習ページです。品質を議論するにあたっては、「ばらつき」を考える必要があります。本ページでは、ばらつきが無い製品やサービスを提供しお客様に満足してもらうための考え方について解説します。
◆品質の定義と品質管理 ~品質管理の基礎知識~ ◆
1.品質とは
2.総合的な品質QCDと狙いの品質
3.QCD+PSME
4.ばらつきと品質 ⇒ 本ページはココ
5.不適合・不適合品とは
6.品質管理とは
7.品質管理の歴史
4.ばらつきと品質
品質を考えるにあたっては、「ばらつき」についても考慮していかなければなりません。お客様に常に満足してもらえる製品やサービスを提供するには、ばらつきが無いことが条件だからです。
ばらつきを考える
・ある日、ドーナツを購入した。(⇒これが大きさの品質に関する基準となる)
・翌日、同じドーナツを購入した。その際、前日に買ったものよりも大きさが小さかった。
⇒「あれ?昨日のよりも小さい!損をした!」⇒不満
・翌々日、また同じドーナツを購入した。その際、前日に買ったものよりも大きかった。
⇒「おっ!今日はサイズが大きいぞ!ラッキー!」・・・?
もし味が逸品だったとしても、このように、「ドーナツのサイズにばらつき」があるお店に対しては、あなたはどのような印象を持ちますか?
「味は悪くないんだけど、あまり品質が良くないな。」
ばらつきは不公平感を与える
そして、人間の感情として、良いことよりも悪いことの方が印象に残りやすいことも忘れてはいけません。
そのため、どうしても悪いときの印象が強く残ってしまい、販売面で悪い影響が出てしまうリスクが発生してしまうのです。
ちなみに、「では、品質の状態によって、価格を変えればよいのでは?」という意見もあると思いますが、それも推奨はされません。
なぜならば、
・品質の違いを全て判断し価格設定を行なうのは、手間の面でも、お客様への説明の面でも現実的ではないこと
・お客様も違いを1つ1つ調べて購入するのは労力が掛かってしまうため、それが不満へ繋がること
というような問題があるからです。
以上のことから、やはり「ばらつきのない一定な製品やサービスの提供」を目指すのが大前提となります。
品質がばらつく現場の特徴
- 作業者が度々ミスを繰り返してしまう
- 納期やコストばかりが重視され、品質軽視される風土がある
- 作業手順が明確になっておらず、作業者任せになっていることが多い
- 工程内で不適合が発生する割合が高い
- お客様からのクレームや返品が多く、それに慣れてしまっている
これらのことはあくまで一例です。
ルールが決まっていない、基準が無い、作業者任せである、一度起きた問題への対策を確実にやり切れていない等の職場では、品質によるロスが沢山出ている可能性があり、すぐにばらつき撲滅の活動を行なう必要がありますね。
◆品質の定義と品質管理 ~品質管理の基礎知識~ ◆
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2.総合的な品質QCDと狙いの品質
3.QCD+PSME
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6.品質管理とは
7.品質管理の歴史