QC7つ道具の概要
工場で働くビジネスマンであれば、知っていて当然の知識であり、QC検定でも必ず出題されるQC7つ道具。品質改善を行なう際には、基本となる手法を知っておくことで、より的確な分析を行なうことができます。本ページでは「QC7つ道具とは ~ツールの概要と品質改善への活用法~」について解説しています。
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1.QC7つ道具とは

QC7つ道具を一言で言うと、「仕事のプロセスから得られる品質特性データを解析し、問題解決を行なうために活用する手法」です。

7つ道具というのは、次の7つを指します。

① パレート図
② チェックシート
③ グラフ
④ ヒストグラム
⑤ 特性要因図
⑥ 散布図
⑦ 管理図

では、それぞれについて概要を確認していきましょう。

QC7つ道具の概要-スライド5

パレート図とは

パレート図は、「全体の中で大きな影響を占めるものが何であるかを明確にし、重要な問題を特定するための手法」となります。

これはパレート図の簡易的なイメージ図です。
キズ、割れ、凹み、欠け のように、不良要因別に分類し多い順から並べた例になります。

このようなパレート図を描いてみることで、例えば、不良全体の中でキズが85%を占めている、ということが分かります。
このことにより、どこに重要な問題があるのかが特定でき、重点指向で改善を進めていくことが可能になります。

ところで、パレートの法則というものをご存じでしょうか。
上位2割で全体の8割を占めるという法則で、

・売上の8割は、全顧客の上位2割が占めている。
・売上の8割は、全商品の内の2割の品種によって作られている。

といったようなことが例として挙げられます。

品質問題において、実際にこのパレート図を描くと、この法則が当てはまることが多く、重点指向に欠かせない手法となります。
作成方法、活用方法については、パレート図の章において、詳しく説明します。

QC7つ道具の概要-スライド6

チェックシートとは

チェックシートとは、「情報を得るための記録用紙」のことで、データを手際よく収集、整理をするために活用される手法となります。

チェックシートには2種類あります。

1つは、日常用チェックシートで、日常の作業や業務が正常に回っているかどうかチェックするものです。
もう1つは、調査用チェックシートで、問題の状況や原因を掴むために状態・結果を書き留めておくものです。

チェックシートは、5W2Hで作成します。

5W2Hとは、誰が何を(Who,What)、いつどこで(When,Where)、どんな目的で(why)、どんな方法で(How)、どのくらい(How much)を指します。

ポイントとしては、集計したデータはグラフ化等を行ない活用すること、異常データ発生時のアクションを明確にしておくこと等が挙げられます。

ただチェックシートを使ってデータを取るだけでは意味を成しません。取得したデータを解析に活用するところまで繋げることが大切です。

QC7つ道具の概要-スライド7

グラフとは

グラフは、「2つ以上のデータの相対的関係を表す図であり、視覚的に全体の姿を分かるようにするための手法」となります。

一言でグラフと言っても、実際には色々な種類のグラフがあります。

例えば、

  • 円グラフは、全体において、各項目・因子はどのくらいの比率なのかを確認する時等に使います。
  • 棒グラフは、各項目・因子同士がどのくらいの差があるのかを確認する時等に使います。
  • 折れ線グラフは、日を追うごとの推移を確認する時等に使います。
  • 帯グラフ、レーダーチャートは、前年比でどのように割合が変化したかを確認する時等に使います。

このように、グラフは、何を見たいかによって、適切な種類を選定していくことが大切です。

QC7つ道具の概要-スライド8

ヒストグラムとは

ヒストグラムは、「測定データが存在する範囲を、いくつかの区間に分けて積上げたもので、工程のバラツキ状態を見るための手法」となります。

ヒストグラムは、このイメージ図のように表され、規格幅に対して、データのバラツキはどのくらいになっているかを確認することができます。

ポイントとしては、

  • データのバラツキの全体像を掴み、分布の形を確認すること (例えば、離れ小島型、二山形、絶壁型等)
  • 規格値と比較すること
  • 工程能力指数から工程の状態を数値化すること

等が挙げられます。

なお、バラツキを見る指標として、標準偏差というものがあります。非常に重要な指標となりますので、まずはこの言葉をしっかりと覚えておきましょう。

QC7つ道具の概要-スライド9

特性要因図とは

特性要因図は、「問題になっている結果(特性)に対して、その結果に影響していると思われる要因を漏れなく洗い出すための手法」となります。

これが特性要因図のイメージとなります。

特性に対して、背骨を書き、大骨を書きます。
大骨には、4Mと呼ばれる、人、機械、材料、方法や、環境等を書くとよいでしょう。
そして、中骨、小骨といったように書いていきます。

ポイントとしては、あまり制約を掛けずに、なるべく多く思い付いたものを沢山書いていくことです。

QC7つ道具の概要-スライド10

散布図とは

散布図は、「2つの対になったデータの関係をx軸とy軸でプロットし、相関(関係)があるかないかを見る手法」です。

散布図で取り上げる2つの変数は2種類で、特性(結果となる変数)と要因(原因となる変数)です。

データを散布図で表すと、大きく3つの傾向を見ることができます。

1つ目は、正の相関です。これは、要因が大きくなればなるほど、特性も大きくなる、という関係です。

2つ目は、負の相関です。これは、要因が大きくなればなるほど、特性も小さくなる、という関係です。

3つ目は、無相関です。これは、要因が大きくなっても小さくなっても、特性は傾向を示さない、というものです。

正の相関、負の相関が出た場合は、その要因を対策していけば、特性(結果)を改善することができます。

一方で、無相関の場合は、いくら要因を対策しても、特性(結果)は変化することがありません。

QC7つ道具の概要-スライド11

管理図とは

管理図は、「現在の工程が正常(管理状態)か異常かを客観的に判断し、さらに工程を管理状態(安定状態)に保つために活用する手法」です。

これが管理図のイメージになります。
この図の場合は、この緑の矢印部分が正常値であり、赤丸の部分が異常値となります。

正常値は、上限値と下限値の間の範囲で、偶然原因によるバラツキの範囲を設定します。
偶然原因というのは、通常起こり得るバラツキの範囲という意味です。

一方、上限値と下限値を超えた範囲は、異常原因によるバラツキ域になります。
この範囲に値がプロットされた場合は、何かしらの異常が発生したということになり、対策が必要です。

QC7つ道具の概要-スライド12

2.問題解決のステップとQC7つ道具

QC7つ道具は問題解決のステップにおいて、様々な場面で活用することができます。

例えば、目的の明確化、テーマの選定であれば、パレート図やグラフを活用すると効果的です。

現状把握においては、7つ道具を状況に応じて使い分けることが必要です。

その他、目標設定、要因解析、対策立案、対策実行、効果の確認、標準化・横展開の際等、色々な場面で活用が可能です。

より効果的な調査、分析、解析が出来るように、まずはしっかりと各手法の意味や活用方法を学習し、使いこなすための知識の土台をつくりましょう。

QC7つ道具の概要-スライド14

3.QC7つ道具まとめ

まず、QC7つ道具とはどんな手法でしょうか?

⇒QC7つ道具は、仕事のプロセスから得られる品質特性データを解析し、問題解決を行なうために活用する手法です。

次に、現状把握では、どの手法が効果的でしょうか?

⇒現状把握では、7つ道具が全て活用できます。状況に応じて、最適な手法を採用するようにしましょう。

最後に、QC7つ道具を使いこなすには何が必要でしょうか?

⇒まずは、各手法の意味や活用方法をしっかりと学習することが大切です。知識の土台をつくり、必要な時に使いこなせるように準備をしておきましょう。

QC7つ道具の概要-スライド16

以上で、「QC7つ道具とは ~ツールの概要と品質改善への活用法~」の解説を終わります。
QC7つ道具は、工場で働くビジネスマンであれば、知っていて当然の知識です。また、QC検定でも必ず出題される内容です。
それぞれのツールについて実践で活用できるような知識を身に付けておきましょう。

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