行動分析学

第2章:部下との関係性を良くするために(前編)

部下との関係性を良くするために(前編)【チームを活かす部下とのコミュニケーション術:第2章】

部下との関係性を良くするために、どのように部下と関係性を築いていったらよいか、学習していきます。

◆カイゼン講座:チームを活かす部下とのコミュニケーション術◆

職場の成果は、上司と部下がどのような関係性をつくり、どのようにマネジメントするかに懸かっていると言っても過言ではありません。
どのように部下と接したらよいか 迷っている方、部下との接し方を指導したいトップの方等、幅広く学んで頂ける内容となっています。

第1章:部下が育たないのはなぜか?
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1.離職率とコミュニケーション量の関係

離職率はコミュニケーション量に反比例する

始めに、「離職率とコミュニケーション量の関係」について確認します。

離職率は、その職場で働くことに充実感を持てるかを判断する重要なパラメーターとなります。

ある調査によると、「コミュニケーション量は離職率に反比例する」ことが明確に現れたそうです。

つまり、部下とのコミュニケーション量を増加させることは、職場の充実感を向上させ、社員にやりがいを持って働いてもらうためにも、非常に重要な上司の仕事となります。

退職理由ランキング

こちらのグラフを見てみましょう。
ある転職サイトに掲載されたもので、転職活動をしている方に、退職理由の本音を聞いたランキングです。

これを見ると、「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」「同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった」という、人と人との関係性に関する項目がトップスリーに2つも入っています。

この調査結果からも、部下と上司の関係性が離職に直結してしまうことは明らかです。

離職率を下げるために有効なことは?

もう1つ、他の調査結果も見てみましょう。
この調査は、「離職率を下げるために有効なことは」 という質問に対する回答です。

この結果でも、上司との関係性に関する項目が上位に2つ入っており、やはり上司・先輩・同僚との関係性の重要さを見て取ることが出来ます。

離職率はコミュニケーション量に反比例する

以上のように、部下とどのようにコミュニケーションを増やし、どのように教育・指導していくかは 会社にとっても非常に重要な課題であり、絶対に避けては通れない道であることがお分かりと思います。

今回学んでいる行動分析学は、コミュニケーションを増やし、部下との関係性を良好な状態にするために、とても有効な手段です。
是非とも内容をしっかりと理解し、日々のマネジメントに役立てていきましょう。

教えると何か?

相手から望ましい行動を引き出す

次に、「“教える”とは何か」確認していきましょう。

まず、行動の定義です。
行動と言うのは、単に体を動かすことだけではなく、振る舞う、理解する、覚える、考える、といったことまで含めて定義されます。
例えば、「部下が上司に対して、悪い態度で振る舞う行為。」「上司の指示の意図を理解する行為。」「業務を習得するために、手順を覚える行為。」「何か問題を解決するために考える行為。」これらは全て行動と定義されます。

そして、「教える」 というのは、相手から「望ましい行動」を引き出す行為のことを言います。
ポイントは、行動を 「させる」のではなく、行動を 「引き出す」ことにあります。

望ましい行動を引き出すというのは、「学び手が出来ていない行動が 出来るようになる」ことや、「学び手の間違った行動を正しい行動に変える」 等のことを指します。

具体例を挙げると、作業の際の手の動きがぎこちなくスピードが遅いので、求める動作スピードで出来るようにするといったこと。
業務の手順が間違っていて 品質に悪影響が出そうなやり方を 正しい手順へ修正させる、といったことになります。

では、次のページからは、このような 望ましい行動を引き出すために、どのように部下と関係性を築いていったらよいのか確認していきます。

関係性を良くするために行なう3つのこと

部下との関係性を良くするためには、次の3つのことを積極的に行なっていきましょう。

1つ目は、「成功談ではなく、失敗談を共有すること」です。

2つ目は、「部下の悩みを積極的に聞き出す努力をすること」です。

3つ目は、「Iメッセージを積極的に使うようにすること」です。

成功談ではなく、失敗談を共有しよう!

まずは1つ目の 「成功談ではなく、失敗談を共有しよう!」 について説明します。

大抵の場合、学び手にとって、仕事を教えてくれる上司、先輩は憧れの存在です。
部下から見ると、上司や先輩は 「きっと初めから仕事が出来たんだろうな」 と思っていることが、実は結構多いものです。

しかし、実際には、初めから仕事が出来た人なんてほとんどいません。
数多くの 失敗を経験してきたことで、いまの実力があるわけです。

そこで、成功談ではなく、失敗談をなるべくフランクな雰囲気で話をするようにしてみましょう。
「おれは昔は、こんなすごいことをしたもんだ。」といった成功談ばかり話をしている様子をよく目にしますが、部下との関係性を良くするためには、全く有効ではありません。
それよりも、失敗談から学び手が学ぶことの方が圧倒的に価値があるのです。

失敗談を共有すると・・・?

失敗談を共有すると、こんないいことがあります。

1つは、「この人も、自分と同じなんだ!」と身近な存在と思ってもらえることです。
身近に感じてもらうことができると、何かを教えたときに受け入れてもらいやすくなります。
つまり指示や指導に対して、素直さが増すのです。

もう1つは、「間違ったやり方を除外した上で、同じ失敗をしないようにするにはどうすればよいか」、と自ら考えるきっかけになることです。
自分で考えて行動することが成果を生む鍵となるため、失敗談の共有を通して、部下の考える訓練ができるのです。

考えてみましょう

さて、あなたはどんな失敗談を共有しますか?各自考えてみましょう。
動画を一時停止し、1分間程度でノートに記入をしましょう。書き終わったら再度再生をしてください。

・・・

書き終わりましたか?
では、記入したことは、早速今週中に、1人以上の部下に話をしてみましょう。


以上で、「チームを活かす部下とのコミュニケーション術 第2章 部下との関係性を良くするために (前編)」の講義を終わります。
このコンテンツが、あなたの今後の活動に役立つことを、心から願っています。
引き続き、後編の講義も是非ご覧ください。


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