MECE(ミーシー,ミッシー)とは?
物事をロジカルに考えることで、問題解決が的確にできたり、より有効な戦略を立てることができるため、ビジネスマンには必要不可欠な力です。
このロジカルシンキングの1つには、MECEと呼ばれるものがあります。
MECE(ミーシーあるいはミッシーと読みます)とは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveを略したもので、“漏れなく、ダブりなく”全体を網羅することを指します。
例えば、スライドの左の図では、対象の全体に対して、洗い出した切り口は、漏れが沢山あり、MECEになっていません。一方、スライドの右の図では、対象の全体をしっかりと網羅する形で、漏れなくダブリない切り口で洗い出されているので、MECEになっています。
このようなイメージで対象を洗い出していくことが、改善活動やビジネスの現場では非常に大切になります。

MECEになっている?
通勤手段のMECE
「公共機関、自動車、バイク、徒歩、電車」
これは、MECEになっているでしょうか?
そうですね、これはMECEにはなっておりません。
問題点としては、まずは、公共機関と電車がダブリがあります。そして、自転車という手段が抜けています。
従って、MECEを満足した洗い出しをするには、「公共機関、自動車、バイク、自転車、徒歩」となっていなければいけません。
なお、乗り物と徒歩に分けても、MECEを満足しますよね!

従業員のMECE
「新卒社員、若手社員、中堅社員、ベテラン社員」
これは、MECEになっているでしょうか?
そうです、これもMECEにはなっておりません。どこが間違っているか分かりますか?
これは、新卒社員と若手社員がダブリがあることが間違いです。新卒は当然若手の場合がほとんどですので、この洗い出し方だと適切ではないのです。
従って、MECEを満足するためには、「新卒社員、新卒社員以外の若手社員、中堅社員、ベテラン社員」とするか、「若手社員、中堅社員、ベテラン社員」の3つとすればよいですね!
なお、「正社員、契約社員、派遣社員、パート」という洗い出しでも、MECEを満足します。

改善活動で活用できる切り口
4M視点+I(情報)+E(環境)
トラブル発生要因や不良発生要因等を分析する際は、思いつきで要因を洗い出していては、どうしても抜け漏れが出てしまいます。
そこで登場するのが、4M視点、I(情報)、E(環境)です。
4M視点とは、
・人(Man)
・設備(Machine)
・材料(Material)
・方法(Method)
のことで、頭文字の4つのMを取り、4Mと呼びます。
これに、Information 情報の「I」、Environment 環境の「E」を加えた切り口で分析を進めていくことで、大抵の場合は抜け漏れなく洗い出しができ、問題解決がうまくいく確率が高くなるのです。
4M視点、I(情報)、E(環境)は、改善活動における基本中の基本です。確実に覚えておきましょう!

MECEで効果的な分析・対策をしよう!
例えば、漏れがあると大事な要因を見落としてしまうこともあります。
また、ダブリがあれば、正しい対策を策定できないこともあります。
結果として問題が解決されずに再発する可能性が発生してしまうのです。
MECEを的確に行ない、正しい問題解決を行なうことで、経営資源(ヒト・モノ・カネ)を効率的に活用していきましょう!

無料会員に登録すると「MECEとは」のスライドがダウンロードができます
ダウンロードした資料につきましては、コンテンツ利用規約に同意の上、ご利用くださいますようお願い致します。
例えば、下記の行為は禁止となります(利用規約を一部抜粋)
・本コンテンツを利用してのコンサルティング業務をする行為
・利益享受または販売を目的として利用(販売やWEBサイトへの掲載等)をする行為
・二次的著作物を制作し第三者に配布する行為
・弊社または第三者の財産、名誉、プライバシー等を侵害する行為
その他、詳細につきましては、コンテンツ利用規約をご確認ください。
使用用途 | 社内教育や発表資料作成における作業効率化等 |
ファイル形式 | PowerPoint |
関連講座はこちらから
カイゼン用語・ビジネス用語は、当社が提供している学習コンテンツから一部を抜粋して編集しています。
より詳細な内容の学習は、関連する学習コンテンツをご参照ください。
なぜなぜ分析は、日々の業務、改善活動では欠かせない問題解決の技術です。「真因を特定して再発ゼロ!なぜなぜ分析の進め方」では、なぜなぜ分析の考え方、進め方について学習を行ないます。なぜなぜ思考で考える力を付け、日々の業務における問題解決力を上[…]