属性列挙法(特性列挙法)とは、モノが持つ属性を3つの観点に分けて列挙し、分析をしてアイディアを生み出す発想法です。
属性(特性)列挙法とは
属性列挙法(特性列挙法)は、ネブラスカ大学のロバート・クロフォード氏によって1930年代に考案されました。
この手法のベースになっているのは、
- 全てのアイディアはそれ以前にあったアイディアを何らかの方法で変化を加えたものであり、往来のものをきちんと研究することで新しいアイディア発想につながる
- 課題を小さく分解していけばいくほどアイディアが出やすくなる
というふたつの考え方です。
新商品の開発や商品の改良など、モノの問題を分析する時に役立てることが出来ます。
3つの属性
属性列挙法(特性列挙法)では、特定のモノについて考えられる全ての属性を下記の3つに分けて列挙していきます。
①名詞的属性
(全体、部分、材料、製法)
②形容詞的属性
(色、性質、形、デザイン)
③動詞的属性
(メカニズム、機能)
例えばやかんを改善したい場合・・・
①名詞的特性
つまみ、ふた、蒸気穴、胴、口
②形容詞的特性
軽い、重い、大きい、丸い、茶色い
③動詞的
わかす、水を入れる、お湯を運ぶ、音を出す、蒸気を出す
など思いつく全ての属性を書き出していきましょう。
アイディアの発想
属性のひとつひとつについて改善案を出来るだけたくさん出し、アイディアを発想していきます。
例えばやかんの場合
蒸気穴
フタをつける、笛をつける、蒸気を横から出す
軽い
フタを止める、つるをアルミ材にする
お湯を分配する
目盛りをつける、透明にする、定量づつしか出ないようにする
その属性をもっと利用したり別のものに置き換えられないかなど、改善案を考えてみましょう。
この方法を頭に入れておくと、ブレインストーミングでアイディア出しに詰まった時などに、アイディアをひっぱり出すことが出来ます。
数ある思考法の中でも、「モノの問題」を取り扱う時に便利な属性列挙法をご紹介しました。