改善全般/生産/物流

第1章:企業活動のキホン

企業活動のキホン【改善活動の基礎講座-カイゼンの基本編:第1章】

第1章では、企業の目的、何のために改善を行なうのか、利益を上げるために製造現場では何を行なうべきか等の、企業活動のキホンについて解説をしています。

◆カイゼン講座:改善活動の基礎講座-カイゼンの基本編◆

改善活動では、カイゼンの基本、基礎知識を確実に理解した上で活動をすることで、より大きな成果を獲得することが可能です。
本講座では、「問題と課題」「QCD」「三現主義、5ゲン主義」「5W2H」「PDCAサイクル」等、ビジネスマンとしては当然知っていなければいけない考え方・知識を確実に習得していきましょう。

第1章:企業活動のキホン ⇒ このページはココ
第2章:改善活動の考え方と進め方
第3章:問題と課題の違い
第4章:生産管理の3要素「QCD」とは
第5章:三現主義、5ゲン主義とは
第6章:5W2Hとは
第7章:PDCAサイクルとは

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動画講義

1.企業の目的とは?

利益は絶対に必要?企業活動のキホン-スライド5

まずは、「企業の目的とは」何か、確認しましょう。

はじめに、企業は何の為に存在するのでしょうか?
今から、少しだけ考えてみましょう。

企業の利益に関して、2択問題です。

次のうちどちらが正しいと思いますか?
① 企業は必ず利益を出さなければいけない
② 利益だけが目的でないので、必ずしも利益は出なくても構わない

5秒間考えてみましょう。

・・・

それでは答え合わせです。正解は、①です。

何故、利益が必要なのでしょうか?

進み続けるためには利益が必要企業活動のキホン-スライド6

企業にとっての利益は、人間にとっての食事と同じです。車にとってのガソリンと同じです。

企業も生き物・乗り物であり、進み続けるためには利益が必要です。

人間が食事をしっかり取れていることで目標に向かって邁進出来るように、企業も利益がしっかりと出ていることで、より大きく社員・社会へ貢献することができるのです。

参考:マズローの欲求5段階説企業活動のキホン-スライド7

ここで、参考として、「マズローの欲求5段階説」で人の欲求について説明します。

このピラミッドが、マズローが言う 欲求の5段階になります。
一番下の階層の「生理的欲求」からはじまり、「安全の欲求」「社会的欲求」「承認の欲求」「自己実現の欲求」 というように、
人間の欲求は、下位の低次の欲求が満たされると、上位の高次の欲求へ上がっていきます。

まず、一番下位の欲求が、生理的欲求です。
生命維持のために食べたい、飲みたい、眠りたい等の根源的な欲求のことをいいます。
職場に当てはめると、「生活できる分の給料や 生存を脅かさない労働環境」を確保したい、という欲求のことです。

この生理的欲求が満たされると、安全の欲求に移ります。
安全の欲求とは、安全な環境にいたい、経済的に安定していたい、良い健康状態を維持したい 等の欲求のことです。
職場に当てはめると、「適正な労働条件、健康を害さない労働環境、法令が順守できている環境」を確保したい、等の欲求です。

そして、安全の欲求が満たされると、社会的欲求に移ります。
社会的欲求とは、家族・集団をつくり、どこかに所属しているという満足感を得たいという欲求のことです。親和の欲求とも言います。
職場に当てはめると、「組織に仲間として受け入れてほしい、相談できる上司や同僚がいてほしい、信頼できる経営者でいてほしい」 等の欲求になります。

そして、社会的欲求が満たされると、承認の欲求へ移ります。
承認の欲求とは、自分が集団から存在価値を認めてもらい尊重されたいという欲求のことです。自我の欲求とも言います。
職場に当てはめると、「仕事で達成感を得たい、仕事で認めてもらいたい、適正な評価をしてもらいたい等の欲求になります。

そして、承認の欲求が満たされると、自己実現の欲求へ移ります。
自己実現の欲求とは、自分の持つ能力や可能性を 最大限に発揮したいという欲求のことです。
職場に当てはめると、「自分の力を発揮して 会社のミッション達成に貢献したい、自分の夢を実現して世の中の発展に貢献したい」 等の欲求です。

人間の欲求は、このように5段階で上がっていくというのが、欲求5段階説です。

企業にも当てはまる!企業活動のキホン-スライド8

この5段階説は、企業にも当てはまります。

会社を設立してすぐには、「とにかく売上を上げて企業を存続させたい」という状態です。

それが落ち着いてくると、「利益を上げて事業を拡大し、社員をもっと幸せにしてあげたい」というフェーズに移ります。

そして、「地域社会や業界団体等どこかに所属していたい。」

「雇用の創出やボランティア活動による地域社会への貢献等を通して、社会から認めてもらいたい。」

「業界・地域の中で圧倒的な存在感を示したい。業界をリードする新しい技術を生み出したい。」
といったように、企業の欲求も上がっていきます。

その中で、低次の欲求にある「利益を上げて事業を拡大し、社員をもっと幸せにしてあげたい」という部分にあるように、利益をあげなければ事業は拡大できず、社員に還元することもできません。

企業が成長するためには利益が必要なのです。

社員の幸せと社会への貢献企業活動のキホン-スライド9

すなわち、会社とは、「社員を幸せにし」、「社会に貢献する」ことが目的となります。

そして利益は、これを達成するための必要条件であり、その為に改善活動を継続的にやらなければいけないのです。

現状で満足してしまったら、未来はありません。

今日より明日、明日より明後日の方が成長しているように、日々継続的に改善活動を行なっていきましょう。

2.利益を上げるための考え方

原価構成図(形態的分類)企業活動のキホン-スライド11

では次に、「利益を上げるための考え方」について確認していきます。

こちらに示すのは、形態的分類による原価構成図です。

販売価格から、モノを作りお客さまへ届けるために掛かったお金である総原価を引く分が利益です。
そして、総原価から、工場における製造以外に掛かったお金を引いたのが、製造原価となります。

このような原価構成において、利益を増やすには、基本的には2つの方法しかありません。

1つは販売価格を上げる方法です。しかし、価格は自由に決められるわけではなく、お客様のニーズにより決まります。
つまり、闇雲に価格を上げることは、売上減少のリスクへ繋がってしまいます。

したがって、利益を増やすには、原価を下げるしかないのです。

そして、製造現場がある工場では、「製造原価」を下げていかなければいけません。

工場では、次のようなお金が掛かります。
「作業員の人件費」「間接スタッフの人件費」「製品の材料費」「電気代等のエネルギー費」「設備の償却費」「働く建物の費用」等です。

これらの費用をいかに減らしていくかが工場における改善活動で求められることなのです。

3.利益を上げる製造現場で行なうこと

4Mで考える企業活動のキホン-スライド13

では次に、利益を上げるために、製造現場で具体的にどんなことを行なわなければいけないか、考えてみましょう。

それでは早速、原価を下げるために出来ることを、4Mの視点で考えてみてください。

4Mとは、「人 Man」「モノ Material」「設備 Machine」「作業方法 Method」の4つのMを取ったものです。

何かを考えたり洗い出しをする時には、この4Mの枠組みで進めていくとモレなく洗い出しができると言われています。

ではまずは、4Mのフレームワークのうちの「人 Man」の視点から、製造原価を下げるために出来ることを10秒でノートに洗い出してみましょう。

「人:Man」の視点の回答例企業活動のキホン-スライド14

それでは、回答例です。

  • 少ない人数で仕事が出来るように改善する。
  • 多能工化を進め手待ちが発生しないように改善する。

といったことが人の視点から見た、原価を下げるために出来ることです。

「モノ Material」の視点企業活動のキホン-スライド15

次に、「モノ Material」の視点から、製造原価を下げるために出来ることを10秒でノートに洗い出してみましょう。

「モノ Material」の視点の回答例企業活動のキホン-スライド16

それでは、回答例です。

  • 必要で高品質な材料を安く購入する。
  • 購入した材料を余すことなく使い切る。

といったことが材料の視点から見た、原価を下げるために出来ることです。

「設備 Machine」の視点企業活動のキホン-スライド17

次に、「設備 Machine」の視点から、製造原価を下げるために出来ることを10秒でノートに洗い出してみましょう。

「設備 Machine」の視点の回答例企業活動のキホン-スライド18

それでは、回答例です。

  • 必要な時に必要な分だけ稼働できるように改善する。
  • 安定稼働によりロスを発生させないように改善する。

といったことが設備の視点から見た、原価を下げるために出来ることです。

「作業方法 Method」の視点企業活動のキホン-スライド20

次に、「作業方法 Method」の視点から、製造原価を下げるために出来ることを10秒でノートに洗い出してみましょう。

「作業方法 Method」の視点の回答例企業活動のキホン-スライド20

それでは、回答例です。

  • 新人でもベテランと同じ効率で作業できるように訓練する。
  • より簡単な方法の作業に改善する。

といったことが作業方法の視点から見た、原価を下げるために出来ることです。

以上で挙がったような原価低減策を、改善活動では対象を決めて進めていくことになります。

4.改善は何のために行なうのか

自分のために企業活動のキホン-スライド22

改善を行なう目的はただ1つ、それは「自分のため」です。

職場が改善すると、必ず自分にとって“良いこと”に繋がります。

例えば、早い時間で作業を終わらせることが出来るので、いつもより早く帰れるようになります。

自分のスキルがアップします。

今まで取れなかった有給が取れるようになります。

もしかすると給料が上がるかもしれません。

このように、改善活動で頑張った成果は必ず自分に還ってきます。
「良いこと」を勝ち取るために、改善を日々継続していきましょう。

5.第1章まとめ

確実に覚えよう!企業活動のキホン-スライド24

第1問、なぜ企業は必ず利益を出さなければいけないでしょうか。

⇒ 社員を幸せにし、社会に貢献するためです。

第2問、利益を上げる為に、製造現場は何を下げるしかないでしょうか。

⇒製造現場は、製造原価を下げるしかありません。

第3問、製造原価を下げる為に方法の視点から出来ることは何でしょうか。

⇒方法の視点からの原価低減は、例えば「より簡単な方法の作業に改善する」等が挙げられます。

第4問、改善は何の為に行なうのでしょうか。

⇒自分の為に行なうのが改善活動です。改善は、必ず自分のメリットへ繋がります。
そのことを認識した上で、日々改善活動に取り組むようにしましょう。


以上で、「改善活動の基礎講座~カイゼンの基本編~ 第1章:企業活動のキホン」の講義を終わります。
このコンテンツが、あなたの今後の活動に役立つことを、心から願っています。
引き続き、その他の講義も是非ご覧ください。


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