本ページは、IE実践講座「i-004:時間研究の考え方と活用法」から標準時間について一部抜粋してお送りしています。
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標準時間とは何か?考え方と基準値について解説

標準時間はどんな考え方?

標準時間とは、決められた方法と設備を用いて、決められた作業条件の下で、一定の熟練度を持った作業者が標準的なスピードで作業を行う時に必要な時間のことです。

標準時間においては、あくまで「標準的なスピード」が基準です。能力が高い人を基準にするわけではありません。

標準時間が無いと、予定通りに作業が進んでいるのかが分かりません。
現状の何が問題なのか分かりません。
作業のどの要素に対して訓練を行なえばよいかが分かりません。

「標準の無いところに改善は無い」と言われるように、標準作業が無いと良いのか悪いのかが分からない、という意味で大事な視点として捉えておきましょう。

標準時間の用途

標準時間の用途としては、大きく3つ挙げられます。

1つ目は、作業訓練の習熟度評価基準としての活用です。作業の習熟度を評価する際には、“標準時間”以内に行うことが出来たかという視点が不可欠となります。

2つ目は、生産計画・進捗管理の基準としての活用です。一定期間にどのくらいの数を生産可能なのか判断し計画するには、標準時間が不可欠です。また、進捗を管理する際には、標準時間通りに出来上がった数と比較することで予定通りか判断することができます。

3つ目は、生産性管理の数値としての活用です。例えば人時生産性の指標の分子の数字として活用を行います。

標準時間の必要条件

標準時間の必要条件としては、次のことが挙げられます。

まずは、標準時間は、現場における作業ペースの基準となるため、これを使用する人が納得できるものでないといけません。

そして、あくまで科学的に設定され、関係者がその客観性を認めることができることが基本となります。

つまりは、公平であることが必要です。部門間で厳しい・甘いの差がないようにしなければなりません。

また、適正であることも必要です。理屈立てて設定ができていることはもちろん、正しい目的で標準時間を使うことも忘れないようにしましょう。

標準時間の設定方法

標準時間の設定には、大きく分けて2パターンの方法があります。

1つは、実際に観測した時間をもとに設定する方法で、もう1つは、一定の基準値をもとに設定する方法です。

一定の基準値をもとに設定する方法には、PTS法や標準資料法、実績資料法が該当します。

標準資料法とは、「時間研究」や「PTS法」などで過去に測定したデータをもとに、要素作業別の標準時間を設定する方法のことです。
実績資料法とは、作業日報などで実績時間を計算して1日の生産量を使って、標準時間を設定する方法のことです。

実績資料法は、標準時間を見積もるための手間が比較的掛からないというメリットがあるので使われていることも多いのですが、精度が低いというデメリットもあるため注意が必要です。

標準時間の構成

まずは標準時間の構成について押さえておきましょう。

標準時間は、所要時間に対して、レーティング補正を行った時間に、余裕時間を加えたもので構成されます。

所要時間は、ストップウォッチ法やVTR法により観測を行います。

レーティング補正は、レーティング値の考え方で補正を行います。

余裕時間に関しては、まずは余裕時間を加える要否を判断することが必要です。
必要な場合、余裕率の考え方をもとに、余裕時間を算出していきます。

なお、所要時間にレーティング補正を入れたものを「正味時間」、余裕時間を加えたものを「標準時間」と呼び、使い分けをします。

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