省人化、少人化、小人化!?用語が持つ意味と背景

省人化、少人化、小人化!?用語が持つ意味と背景

「省人化、少人化、小人化!?用語が持つ意味と背景」の学習ページです。省人化、少人化はトヨタ生産方式から生まれた用語であり、生産性向上活動においては非常に大切な考え方となります。本ページでは、2つの用語の違いについて解説しています。

省人化、少人化の違いを題材に、用語の持つ意味と背景の重要性について解説

用語の持つの意味を考えずに使っていることが多い

ある会社の改善発表会に同席した際のことです。
若手の社員が中心になって活動を行なっており、勢いのあるチームが沢山ある会社です。この日も、1年間の成果を自信持ってアピールしている姿を見て、大変嬉しく感じました。

そんな中、いくつかのチームで「あれ?」というプレゼンもありました。あるチームは、こんな説明をしていました。

「5人で行なっている作業の一部を機械化し、4人作業に少人化しました!」

とてもすばらしい改善なのですが、この文章には少し違和感を覚えませんか?また、もう1つのチームでは、

「2人作業のラインを1人作業に小人化しました!」

という説明がありました。さすがにこの間違いは分かりますよね。

「省人化」と「少人化」の意味の違い

小人化(こびと化!?)はさておき、「省人化」と「少人化」は違いを明確に理解していないケースが実はよくあります。

省人化というのは、作業を省力化・簡素化するだけでなく、「作業者を1人ラインから省く」所まで改善を進めましょう、という意味を持つ用語。

省力化だけを行なっても、作業スピードが変わらなければ、生産性向上には繋がらないので、しっかりと生産性向上まで繋げる視点を持って改善を進めさせるために出来た用語です。例えば、10人のライン⇒9人のラインへ改善するといったことは、省人化となります。

一方、

少人化とは、後工程の需要(引取り量等)が変化しても、それに応じて常に一番少ない人数で生産が出来るようなラインをつくりましょう、という意味を持った用語。「目の無い省人化」とも呼ばれる。

後工程というのは、最終的にはお客様ですね!例えば、今日は10人、明日は9人というように生産負荷に応じて柔軟に変動するラインを構築することは、少人化となります。

つまり、初期は省人化を進めるだけでもいいけれども、最終的には少人化まで進めてお客様の需要変動に対応できる最も効率のよい生産体制を目指さなければならないよ、というのがこれらの用語が持つ意味なのです。

こう覚えよう!

省人化、少人化、小人化!?用語が持つ意味と背景

・生産ラインから「人を省く」改善が省人化
・「常に少ない人員」で生産を出来るように改善するのが少人化

このような意味を持つため、「省人化から少人化へ」という掛け声が出てくるのです。意味を知っていればごく当たり前のことですが、意味を知らないと「省くというのはリストラのイメージがあるので、少なくという言葉を使おう」(?)なんて言うトンチンカンな発言に繋がってしまうかもしれません。

生産活動やカイゼンに関する用語は、深い意味を込めて付けられているものも多いと覚えておきましょう。

言葉の持つ力は、思っているよりも大きい

言葉の持つ力は、思っているよりも大きいものです。

少人化という用語の意味と背景を知っているだけでも、改善を推進するメンバーのあるべき姿・ありたい姿の描き方が変わってくるかもしれません。

省人化、少人化について、説明に自信が無い方は、ぜひ下記講座で振り返りを行なうことをオススメします。

参考学習ページ

▼省力化、省人化、少人化の違い▼

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カイゼンベース株式会社 藤澤カイゼンベース株式会社
代表取締役CEO 藤澤 俊明

講座監修者・コラム執筆者のプロフィール

東京理科大学大学院修了後、トヨタ自動車(株)では生産技術部門で新規生産ライン構築や海外工場立上げ等に従事。その後製造系大手コンサルティングファームを経て独立。自動車部品工場、組立工場、鋳造工場、食品、化学プラント等、幅広くコンサルティング実績を積み重ねている。2015年にカイゼンベース株式会社を設立し、人材教育等の現場力・カイゼンの発展に向けて活動している。


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